Monday, July 2, 2007

森脇めぐみちゃんの摂食障害からの癒し Megumi Moriwaki healed from an eating disorder

長野からの癒しの証し 2007年9月

ヒーリングルームに今年6月、長野から1件の電話がありました。12歳の女の子めぐみちゃんが、2年前から摂食障害になり、口から食べることも飲むことも一切できず、鼻からのチューブで体に必要な栄養を取り続けているので、癒されるよう祈ってほしいとのことでした。

小児科医であるお父さんが、摂食障害の専門医や医師用サイトを利用して、800人以上の医師に治療法を聞いたのですが、特別な治療法はなく、栄養状態を維持しながら時を待つしかないとのことでした。

当時10歳のめぐみちゃんや両親にとって、本当につらく苦しい時期を過ごされたのですが、多くのクリスチャンがめぐみちゃんのために祈り、私たちヒーリングルームのメンバーも、今年6月から祈りに加わりました。

その後、両親から送られてくるめぐみちゃんの経過、病状が改善されていること、また祈りのリクエストをメールでもらうたびに、メンバーみなで、完全な癒しのために祈ってきました。

そして今年9月、チューブが完全に抜去されたことを聞き、心から神様をたたえました。神様はまことの癒し主です。医者にできない癒しを与えることのできるお方です。ハレルヤ!

めぐみちゃんのお父さんが、新生病院の新生ウィークリーに載せた証しも以下に掲載しますので、さらに興味のある方はお読みください。


A healing testimony from Nagano September, 2007

Our Healing Room received a phone call from Nagano in June this year. Megumi, a 12 years old girl had been suffering from an eating disorder for two years. She couldn’t eat nor drink from her own mouth and was only able to get necessary nutrition from a tube in her nose. Her mother called and asked us to pray for her complete healing.

Megumi’s father ,who is a pediatrician, asked more than 800 doctors to seek treatment for eating disorder. However, they told him there are no treatments for that. What he could do was to maintain Megumi's nutrition status and wait for the time when his daughter got better.

Although these past two years had been very difficult for Megumi and her parents, many Christians were praying for her to be healed. Our Healing Room team joined in the prayers since June.

From time to time we received emails from her parents keeping us informed of her condition and also giving us prayer requests. Whenever we received emails from them, we prayed for her in one accord believing for her healing.

And finally this September, we heard from her parents that the tube was pulled out of her nose completely. We praised and worshipped God who healed her completely. He is the Healer! He can heal sickness which no doctors can. Halleluia!

We are also posting Megumi’s father’s testimony which was posted in Sinsei Weeky in Sinsei Hospital.


娘の病が癒されて
 小児科 森脇弘隆

‘10歳の元気な女の子が、突然激しく嘔吐し、その後、2年4ヶ月も飲まず、食わずになってしまった!!命をつないでいるのは、鼻からの経管栄養のみ・・・。’まるでワイドショーの見出しのようですが、これが、私の愛する娘に起こった現実でした。
当時10歳のめぐみは、忙しい東京での所用をこなし、そして東京ディズニーランドから帰ってきた晩(2005年1月23日)から、激しく嘔吐し始めました。点滴などにより、急性期は、脱したものの、慢性的な吐き気(まるでつわりのような)に悩まされ、その後、2週間以上も口から何も、たった1滴の水さえもとれなくなってしまいました。このままだと、体重がどんどん減り、低栄養状態が続いてしまうために2月6日に鼻からの経管栄養目的で長野市民病院に入院となりました。しかし、全身状態が良く、比較的元気そうに見えたために、経管栄養は延期し、しばらく点滴のみで様子を見ることになりました。結局、それから3週間も様子を見てしまい(計5週間も点滴だけで様子を見たことになります)、彼女の身体は、完全に飢餓状態に適応してしまいました。つまり、体力はないので、ベットに寝たきりですが、点滴による補液で脱水状態はなく、寝ていれば、食べず、飲まずでもそこそこ安定していたのです。(今思えば、もっと早く栄養状態を改善すべきであったと悔やまれます。)しかし、このままではいけないと、2月27日に経管栄養のためのチューブを鼻から挿入しました。それから、2年8ヶ月間、この鼻からの経管栄養を続けることになろうとは、全く予想もできませんでした。その後、7ヶ月間、10歳のめぐみにとっては、寂しく、つらい入院生活が続きました。しかし、栄養状態は改善されても、いっこうに飲んだり、食べたりできず(どうしても慢性的な吐き気が取れず)、これならば精神的にも落ち着く在宅がよいだろうと、8月6日、経管栄養のまま自宅に戻ってきました。それから2年1ヵ月後、2007年9月13日の夜、やっと鼻からのチューブを抜去することができたのです。家族4人で神様を賛美し、主をほめたたえた後に、めぐみに手を置き、主に心から感謝してから、祈りつつチューブをゆっくりと抜きました。苦しかったこの2年9ヶ月のことが、走馬灯のようによみがえり、目頭が熱くなりました。そして、ついに抜去!!ハレルヤ!!主の前にひざまずき、4人で心からの感謝を捧げました。本当に感謝に満ちた、感動的な夜でした。
さて、私も小児科医なので娘の病気を何とかしようと、多くの医師に聞いたり、調べたりしました。摂食障害の専門医や医師用のサイトを利用して800人以上の医師にも聞きました。しかし、特別な治療法はなく、栄養状態を維持しながら時を待つしかないという見解ばかりでした。また、精神的な面も含めて、非常に優秀な心理カウンセリングの先生にも何回か診てもらいましたが、精神的(心)には、何も問題がなく、そういうたぐいのものではないという結論でした。そのようなかで、全国的に調べていくと似たような症例が見つかってきたのです。いずれも10歳前後の女児で、少女から女性へと変化する、ホルモンのバランスが不安定な時期に、疲れや風邪などを引き金に摂食障害が始まっているのです。ダイエットなどのいわゆる拒食症とは、違うものです。めぐみの場合も、疲労が蓄積している中で、東京行きという無理をして感冒性嘔吐症になり、ホルモンバランス、摂食中枢の破綻をきたし、さらに身体が飢餓状態に適応したために発症したようなのです。東京女子医大の鈴木眞理先生のセミナーに出席した際にも、同様のコメントを頂き、娘のようなケースは、決して珍しくはないとのことでした。私が調べた範囲で、長いケースは、7年、通常、数年間もチューブ栄養を続けているようでした。それしか方法がないなんて、なんと絶望的に気が遠くなる話なのでしょうか?当時は、一体いつになれば本当にまた楽しく家族で食事ができる日が来るのだろか?と、つらく、悲しみにくれる日々でした。涙も枯れるほど泣きました。
この苦しい期間、私たちのことを、本当に多くのクリスチャンの兄弟姉妹たちが熱い祈りで支えてくれました。ことあるごとに、近況レターを出していたのですが、その輪がどんどん広がり、現在では、日本のみならず、海外も含めて直接的には、200人以上、間接的には、おそらく500人以上の方々が私たちのことを祈りに覚えて下さっていると思います。そして、神様は、聖書のみ言葉‘また、私たちが知っているように、神を愛する人々、つまり神のご計画に従って救われた人々には、神が全てのことを共に働かせて、益としてくださるのである。’(ローマ:8:28)を通して、私をここまで支えて下さいました。さらに、今年の1月には、父がALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されました。しかし、神様は、このような困難な中でも真実なお方です。父の難病を通して、両親は、神様に心を開くことができ、5月に、イエス様を救い主として受け入れることができました。また、時同じくして、めぐみもやっと口から少しずつ食べ始めたのです。この両親の救いとめぐみが食べ始めたことは、私たち家族にとっては、まさに奇跡であり、神様からの大きな恵みでした。実は、3月に家内は、奈良のキリスト教の聖会に出席し、韓国から来日されていたソンシン先生を通して、神様の前にさらに祈ること、そして徹底的に悔い改めることを示されていたのでした。家内を通して、私ももっと神様に祈ることを示されました。そして、もう人間的には、完全に降参です。私は、医師として何もできません。本当に無力です。とことん参りました。主よ助けてください!!と、全て神様にゆだねきった時から、主がさらに働いて下さいました。
神様は、憐れみ深く、心の奥底に平安を与えて下さいます。このようなつらい日々の中にも、私たち家族には、主にある喜びと平安がそのつど与えられていました。はたから見れば、どんな困難なように見える時にも、神様を見上げる時に、そこには、心からの喜びと、感謝と笑いがあり得るのだということを私は、体験しました。‘私は、あなたがたに平安を残します。私があなたがたに与える平安は、この世が与えるような平安ではありません。ですから、あわててはいけません。また、恐れてもいけません。’(ヨハネ14:27)というイエス様からの‘主の平安’は、真実です。私は、山から見る雲海が好きです。雲海の下では、様々な日常が営まれていますが、雲海の上には静かに太陽が輝いているのです。その静寂にたたずむ時、何とも言えない平安な気持ちになります。そして、このような主にある平安が、イエス様を信じた日から今日まで私の心の奥底にはあるのです。めぐみが病に苦しんでいる間、私たち夫婦はもちろん悲しみの中にありましたが、それ以上に、心の奥底に主の平安が存在していました。そしてそれは、今日も変りません。娘の病がすぐに癒されることも奇跡かもしれません、しかし、それ以上にこのような状況の中でさえ、夫婦に同じ平安があることこそ奇蹟だと私は確信しているのです。さらに、この苦難の中でさえ、両親の救いをはじめ、神様は、私たちに多くの恵みを下さいました。そして、私は、医師として、夫として、父親として、さらに一人の人間として、とても多くのことを今回のことから学ぶことができました。本当に心から神様の聖名をほめたたえます。
‘あなたがたが今までに遭った試練は、誰にも襲って来るもので、特別なものではない。神は約束されたことを必ず果たしてくださる真実な方である。だから、約束通り、あなたがたが耐えられないような、厳しい試練に遭わせないばかりか、かえって耐えられるように逃れ道も備えて下さるのである。’(コリントⅠ10:13)。 
今回のことは、10歳の女の子には、十分すぎる試練でした。体調がよくなり外出できるようになってからも、鼻からチューブをたらしためぐみに奇異の目を向ける人もいました。中には、‘どうしてこんなの付けてるの?’と直接質問してくる子どももいました。そのような時にも、‘私ね、食べたり、飲んだりできない病気なの。でも、だんだんよくなってきているんだよ。’などと、めぐみは、しっかり、きちんと全く臆することなく明るく答えていました。いつも笑顔を忘れず、お見舞いの方が、‘逆に私がめぐちゃんから癒されたわ。’などと話して下さいました。私たち両親の心配をはるかに超えて、神様がめぐみを支えて下さっていたのだと感謝しています。今、やっと頂上(チューブの抜去)に登れました。でも、下山が肝心です。めぐみのようなケースの場合、食べられるようになってから、今度は、過食で苦しむことがあると聞いています。どうか、今後もゆっくりと食が安定しますように。そして、完全に癒されますようにと祈りつつ見守って行きたいと思っています。
新生病院の皆様は、本当に暖かく見守って下さいました。鼻からチューブを付けた娘が病院に来ても‘めぐちゃーん、元気。’などどと気軽に声をかけて下さり、励まして下さいました。それは、私たちにとって、大きな慰めとなりました。本当に心から感謝します。本当に、本当に、有難うございました。感謝、感謝。神様に栄光がありますように。
(新生病院 新生ウィークリーに掲載された原稿です。)